介護の夜勤専従は割に合うのか。手当を時給に直して比べる
夜勤専従は月給が高い。ただし、高いのは月給であって、時給ではないことがあります。
先に結論を書きます。判断は「拘束時間で割る」と「勤務日数」で決まります。この2つを出さずに月給だけ見ると、判断を誤ります。
まず拘束時間で割る
夜勤専従は16時間勤務(17:00〜翌9:00など)が一般的です。仮に月10回入るとします。
- 拘束時間:16時間 × 10回 = 160時間
- 休憩:2時間 × 10回 = 20時間(実働140時間)
月給28万円なら、拘束時間で割ると 1,750円/時、実働で割ると 2,000円/時。
日勤常勤で月給24万円・実働160時間なら 1,500円/時。
確かに高い。ただし差は思ったほど大きくありません。そして夜勤専従は勤務日数が少ないぶん、体感の拘束は減ります。ここをどう評価するかが分かれ目です。

見落としやすい3点
1. 回数の上限
労働基準法の枠と、事業所の取り決めで、月の回数には上限があります。「月10回」を前提に計算した月給が、実際は8回しか入れないことがあります。求人票の月給が何回前提かを必ず確認してください。
2. 仮眠が取れるか
「休憩2時間」と書かれていても、実際に横になれるかは別です。ワンオペ(1人夜勤)の施設では、記録と巡視で休憩が消えます。
- 夜勤の人数構成(1人か2人か)
- 入居者数と、ナースコールの頻度
- 仮眠室の有無
この3つは面接で聞いて問題ありません。
3. 社会保険と賞与
夜勤専従は非常勤扱いの求人があり、賞与なし・退職金なしの場合があります。年収で比べると逆転することがあるので、月給ではなく年収で計算してください。
向いている人・続かない人
続いている人には共通点があります。
- 生活リズムを夜型に固定できる(休みの日も寝る時間をずらさない)
- 日中に用事を入れなくていい状況(通学・介護・副業など目的がある)
- ワンオペでも判断して動ける経験がある
逆に、休日に朝型へ戻す生活をしていると、体調を崩しやすくなります。夜勤明けにそのまま予定を入れる習慣がある人も、続きにくい傾向があります。
比べるための計算式
求人を2つ並べるとき、次を出してください。
| 項目 | 計算 |
|---|---|
| 年収 | (月給 × 12)+ 賞与実績 |
| 年間拘束時間 | 1回の拘束時間 × 月の回数 × 12 |
| 実質時給 | 年収 ÷ 年間拘束時間 |
| 通勤込み時給 | 年収 ÷(年間拘束時間+往復通勤時間×日数) |
通勤込みで出すと、夜勤専従は有利になります。出勤日数が少ないぶん、通勤時間の総量が減るからです。
期間を区切る使い方
資格取得の費用を貯める、学校に通う、家族の事情で日中を空けたい。目的と期限がある場合、夜勤専従は合理的です。
逆に「給料が高いから」だけで無期限に続けると、体調で辞めることになりがちです。始める前に、いつまでやるかを決めておくほうが安全です。
今日やるとしたら
気になる求人を1つ開いて、次の3つをメモしてください。
- 月給が何回の夜勤を前提にしているか
- 夜勤の人数構成(1人か2人か)
- 賞与の有無
この3つが埋まらない求人は、比較の土俵に乗りません。