失業給付はいくら、いつから受け取れるのか。手続きの順番
辞めたあと、いくらもらえて、いつ振り込まれるのか。ここが分からないと、辞める時期も決められません。
金額は「退職前6か月の給与」で決まり、受け取れる日数は「加入期間と退職理由」で決まります。この2つは自分で計算できます。
いくら受け取れるのかはどう決まるのか
計算は2段階です。
1. 賃金日額を出す 退職前6か月に支払われた賃金(賞与を除く)の合計 ÷ 180
2. 基本手当日額を出す 賃金日額の5割〜8割程度。賃金日額が低い人ほど割合が高くなります。
年齢の区分ごとに上限額と下限額が決まっており、毎年8月1日に見直されます。正確な額はハローワークの公式ページで確認してください。
ハローワークの案内では、令和8年8月1日現在の基本手当日額の上限額は次のとおりです。
| 離職時の年齢 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 |
| 30歳以上45歳未満 | 8,270円 |
| 45歳以上60歳未満 | 9,110円 |
| 60歳以上65歳未満 | 7,830円 |
給与が高かった人ほど、上限に当たって割合どおりの額にならないことがあります。60〜64歳の人は、割合が45〜80%になります。
1か月あたりの目安は「基本手当日額 × 28日」です。認定は原則4週間ごとに行われます。

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何日ぶん受け取れるのか
所定給付日数は、雇用保険に入っていた期間と退職理由で変わります。
自己都合など、一般の受給資格者の場合はこうなります。
| 被保険者だった期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
倒産・解雇など会社都合にあたる場合は、年齢と加入期間に応じて日数が増えます。最も多い区分では330日になります。病気やけがで働けない、家族の介護といった事情がある場合も、会社都合に近い扱いになることがあります。
いつから振り込まれるのか
順番はこうです。
- 離職票を受け取る(退職から10日〜2週間程度で会社から届きます)
- ハローワークで求職の申込みをする
- 待期期間7日(全員に共通)
- 自己都合の場合は、このあと給付制限期間
- 失業の認定(原則4週間ごと)
- 認定から数日で振込
待期の7日は、求職の申込みをした日から数えます。退職日からではありません。ここを勘違いすると、振込の時期を早く見積もってしまいます。
自己都合だと、どれくらい待つのか
給付制限期間は法改正で短くなり、2025年4月以降に退職した場合は原則1か月です(従来は2か月)。
さらに、離職期間中や離職日前1年以内に自ら教育訓練を受けた場合は、給付制限がかからない扱いになります。職業訓練や教育訓練給付の対象講座を検討しているなら、この点は先に確認する価値があります。
制度は改正が続いている分野なので、自分の離職日でどう扱われるかは、ハローワークで確認してください。
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月給25万円の人なら、どれくらいの幅になるのか
数字を当てはめてみます。退職前6か月の給与が毎月25万円(残業代などを含む、賞与は除く)だった30代の人の場合です。
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 退職前6か月の賃金の合計 | 150万円 |
| 賃金日額(÷180) | 約8,333円 |
| 基本手当日額(5割〜8割) | 約4,170円〜約6,670円の間 |
| 90日分の総額 | 約37.5万円〜約60万円の間 |
実際の割合は、賃金日額に応じて決まる計算式で出されます。この表で分かるのは「どの幅に入るか」までで、正確な日額は受給資格の決定のときに受け取る受給資格者証で確かめてください。
幅で見積もるときは、低いほうの額で生活費を組むのが安全です。高いほうで見込むと、振込額が足りずに貯金を取り崩すことになります。
受け取っている間にアルバイトをしたら、どうなるのか
働いた日は、失業の認定のときに必ず申告します。働いた時間で扱いが変わります。
- 1日4時間以上働いた日:「就労」として、その日の基本手当は支給されません。受け取れなかった日数は、受給期間の中で後ろに回ります
- 1日4時間未満の仕事:「内職・手伝い」として、収入の額によっては基本手当が減ったり、その日の分が支給されなかったりします
- 週20時間以上で、31日以上続く見込みの仕事:就職したものとして扱われ、受給はそこで終わります
待期の7日間は、働くと待期が延びてしまいます。この期間だけは働かないでください。
申告しないまま受け取ると不正受給になり、受け取った額の返還に加えて、さらに納付を命じられることがあります。少しでも働いたら、迷わず申告してください。
早く再就職すると、損をするのか
早く決まった場合は、再就職手当を受け取れることがあります。所定給付日数の3分の1以上を残して安定した職業に就くなどの条件を満たすと、残りの日数に応じて支給されます。
| 支給残日数 | 支給される額 |
|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 基本手当日額 × 支給残日数 × 70% |
| 所定給付日数の3分の1以上 | 基本手当日額 × 支給残日数 × 60% |
「全部受け取ってから就職したほうが得」とは限りません。自分の額は再就職手当はいくら?の計算シートで出せます。
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手続きに持っていくもの
- 離職票(1と2)
- マイナンバーが確認できる書類
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 証明写真(縦3.0cm×横2.4cm、2枚。マイナンバーカードを提示すれば省略できます)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
離職票が届いていなくても、ハローワークで相談はできます。会社が発行を渋っている場合も、まず窓口で事情を話してください。
手続きの日は、受給資格の決定のほかに求職の申込みもするため、時間がかかります。ハローワークの案内では、16時前までに行くことが勧められています。
そもそも受け取れる条件と、期限はあるのか?
基本手当を受け取るには、離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることが条件です。倒産・解雇などの会社都合や、やむを得ない理由で辞めた場合は、離職の日以前1年間に6か月以上あれば受け取れます。被保険者期間は、賃金の支払いの基礎になった日数が11日以上、または時間数が80時間以上ある月を1か月として数えます。
また、受け取れる期間(受給期間)は、原則として離職した日の翌日から1年間です。手続きが遅れて1年を過ぎると、所定給付日数が残っていても受け取れなくなります。病気やけが、妊娠・出産・育児などで30日以上働けない場合は、受給期間を延ばす手続きがあります。詳しくは失業保険の受給期間は、病気や出産なら最長4年まで延ばせるを参考にしてください。
退職前にやっておくと、受け取りが遅れずに済むことは?
- 離職票が必要だと会社に伝える:転職先が決まっていない場合は、退職の手続きのときにはっきり伝えます
- 離職票の送り先を伝える:退職後に引っ越す予定があるなら、新しい住所を知らせておきます
- 離職理由の欄を確かめる:退職の手続きで離職証明書への記名を求められたら、離職理由の欄を読んでから応じます。届いた離職票の理由が実際と違うときは、ハローワークの窓口で申し出ることができます。給付制限や給付日数に関わる欄です
- ハローワークの場所と受付時間を調べる:手続きは、住所を管轄するハローワークで行います
離職票が届いたら、その週のうちに手続きに行く。これだけで、振込が1週間以上早まることもあります。
今日やるとしたら
雇用保険被保険者証か、給与明細の控除欄を確認して、自分が雇用保険に入っていた期間を数えてください。
10年を境に日数が変わるので、この年数が分かれば、受け取れる総額の見当がつきます。
よくある質問
- 失業給付はいつから受け取れますか?
- 求職の申込みをした日から7日間の待期期間があり、会社都合の場合はその後から支給対象になります。自己都合の場合は、待期の後にさらに給付制限期間があります。
- 金額はどう決まりますか?
- 退職前6か月に支払われた賃金の合計を180で割った賃金日額をもとに、その5割〜8割程度が基本手当日額になります。年齢区分ごとに上限額と下限額があります。
- 在職中に次が決まっていても受け取れますか?
- 受け取れません。失業給付は、働く意思と能力があり、求職活動をしているのに就職できない状態の人が対象です。
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