土日休み・残業なしを譲らないと、選択肢は本当に減るのか
「条件をつけすぎると決まらない」と言われます。一方で、譲れないから転職を考えているという人も多い。
先に結論を書きます。条件を足せば候補は減ります。ただし、減り方は条件によって大きく違います。「全部妥協しろ」も「全部通せ」も雑な助言です。どの条件がどれだけ効いているかは、自分で確かめられます。
条件には「値段が高いもの」と「安いもの」がある
同じ1つの条件でも、候補を削る力はまったく違います。
削る力が強い条件
- 勤務地を駅単位・町名単位で限定する
- 業界と職種を両方固定する
- 年収の下限を高く設定する
削る力が比較的弱い条件
- 土日休み
- 転勤なし
- 服装自由
職種によりますが、事務・販売・介護などでは「土日休み」は決して珍しい条件ではありません。逆に、勤務地を狭く切ると、条件のよい求人ごと視界から消えます。
自分がどの条件で削っているのかを把握しないまま「条件が厳しいから決まらない」と結論づけるのは、もったいない話です。

自分で確かめる手順
求人サイトの検索窓で、3分あれば確認できます。応募は不要です。
ステップ1:条件をすべて外して件数を見る
職種と、通える範囲だけを入れます。この数字が「上限」です。
ステップ2:条件を1つずつ足して、そのつど件数をメモする
`` 職種+エリアのみ → ◯◯件 +土日休み → ◯◯件 +残業なし → ◯◯件 +年収◯◯万円以上 → ◯◯件 ``
ステップ3:いちばん減った条件を特定する
これで「自分の条件のうち、どれが一番高くついているか」がわかります。
多くの場合、犯人は本人が思っているものと違います。「残業なしが厳しいのかな」と思っていたら、実は勤務地の絞り込みだった、ということはよくあります。
減ったときに考える順番
候補が少なすぎると感じたら、外す順番はこうです。
1. 勤務地の範囲を広げる
市区町村単位を「自宅から◯分以内」に変えるだけで、対象は大きく変わります。在宅勤務が一部でもある求人なら、距離の意味も変わります。
2. 業界のこだわりを外す
職種が同じなら、業界が変わっても仕事の中身は近いことが多いです。事務職なら特にそうです。
3. 年収の下限を少し下げる
「下限」を下げても、提示される金額が下がるとは限りません。求人票の金額は幅で書かれており、経験があれば下限より上から交渉が始まります。検索から弾かれないようにするための調整です。
最後まで残すべきは、生活が壊れる条件です。土日に子どもの予定がある、通院がある、介護がある。こうした条件は妥協すると続きません。
「妥協して入った会社」は続かない
条件を下げれば、内定は出やすくなります。ただ、そこで終わりではありません。
入社後に「やっぱり無理だった」となれば、また同じことを繰り返します。短期間での再転職は、次の選考で説明を求められます。
だから、条件を落とす順番が大事です。落としても生活が回るものから落とす。生活の土台に関わるものは最後まで残す。この順番を決めておけば、焦って全部投げ出さずに済みます。
待つ形なら、条件は下げなくていい
もうひとつの考え方があります。
自分で探すと、候補が少ないこと自体が苦痛になります。毎日見て、毎日ゼロなら、条件を下げたくなる。
これに対して、希望条件を登録しておいて企業側から声がかかるのを待つ形なら、条件を下げずに待てます。該当する求人が出たタイミングで連絡が来るので、出ていない時期に焦る必要がありません。
条件を下げるかどうかは、急かされずに判断したほうが、結果的にいい選択になります。