しごと大全 / 運輸の仕事
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の仕事内容と年収|飛行計画を作り、地上から便を見守る
別名:航空運航管理者、航空ディスパッチャー
ディスパッチャー(航空機運航管理者)は、航空会社の運航管理部門で、天候や機体の状態、空港の情報をもとに飛行計画を作り、出発前に機長と内容をすり合わせて、飛行中の便を地上から見守る仕事です。有効求人倍率は3.25倍、求人賃金は月額25.8万円。平均年収を含む統計は鉄道の運行管理などと共通の広い職業区分の値のため、待遇は各航空会社の募集条件で確かめる必要があります。
- 平均年収579.7万円統計は職業分類に対応した広い区分の値です
- 有効求人倍率3.25倍
- 求人賃金(月額)25.8万円令和7年度
- 平均年齢48.6歳
- 就業者数21.8万人令和2年国勢調査
- 月間労働時間163時間
出発前の数時間で、ディスパッチャーは何を決めますか
一つの便の準備は、出発の数時間前に始まります。出発地と目的地、途中の空港の天気予報、上空の風や揺れの予想、滑走路の閉鎖や航法施設の停止を知らせる情報(ノータム)を集め、その便に使う機体の整備の状況も確かめます。
そのうえで、飛ぶ経路と高度、目的地に降りられないときに向かう代替空港、積む燃料の量を決めて飛行計画にまとめます。燃料は多く積むほど余裕が生まれますが、機体が重くなって燃費が落ち、載せられる貨物も減ります。
出来上がった計画は、出発前に機長に説明して内容をすり合わせます。航空法では、航空運送事業の機長は運航管理者の承認を受けなければ出発できないと定められていて、この承認が便を飛ばす前提になります。
乗客数や貨物の重さが出発の直前に確定して変わると、燃料の量や、離陸に必要な滑走路の長さの計算をやり直すこともあります。出発時刻が近づくほど、確かめる項目は増えていきます。
飛んでいる便に対して、地上から何をしますか
離陸したあとも、担当する便の位置と、行き先の天気の変化を追い続けます。雷雲が急に発達した、目的地の滑走路が閉鎖された、といった情報が入れば、機長と無線や機上の通信装置で連絡を取り、経路の変更や代替空港への着陸を一緒に検討します。
急病人が出たときや機体に不具合が見つかったときも、どの空港に降りれば医療や整備の手配ができるかを地上側で調べ、機長の判断を支えます。
一人で複数の便を同時に受け持つことがあり、天候が崩れた日には何便もの判断が重なります。台風や大雪の日は、欠航や遅延をどこまで広げるかを、整備や旅客の部門と調整しながら決めていく場面もあります。
広告
国家資格の「運航管理者技能検定」は、いつ受けるのですか
大型の旅客機を使う航空運送事業では、運航管理を行う人は、航空法に定める運航管理者技能検定に合格していることが求められます。検定は国土交通省が行い、学科試験と実地試験に分かれています。
受検には年齢と、運航管理の補助などの実務経験の要件があるため、入社してすぐに受けることはできません。航空会社や運航管理を受け持つ会社に入り、補助者として計画作りや情報集めを経験しながら、社内の訓練を受けて受検をめざす形になります。
学ぶ範囲は、天気図や雲の読み方などの航空気象、航法、機体の性能と重量の計算、航空法規など広くにわたります。合格してから一人で便を担当するまでの手順は、会社ごとの訓練の仕組みで決まります。
受かったあとも、担当する路線や機種が変わるたびに、その空港の特徴や機体の性能を覚え直します。雪の多い冬の空港、雷の多い夏の空港など、季節ごとに気をつける点も路線によって違います。
未経験から、ディスパッチャーをめざせますか
求人の多くは、航空会社や、そのグループで運航管理の業務を受け持つ会社の新卒・中途採用です。資格を持たない人を補助者として採用し、社内で育てる募集が出ることもあります。
理系の学部や航空の専門学校を出ていることを応募の条件にするかは、会社によって違います。英語は、海外の空港の情報や国際線の運航で使うため、募集要項にTOEICなどの目安が書かれていることがあります。
中途で受けるなら、採用後どのくらいの期間を補助業務で過ごし、いつ受検するのかと、勤務する拠点がどこになるかを確かめておきます。運航管理の部署は拠点の空港やその近くに置かれることがあり、住む場所にも関わります。
広告
求人倍率3.25倍は、この仕事の入りやすさを表していますか
3.25倍と月額25.8万円は、job tag でこの職業に対応づけられた職業区分の値で、鉄道の運行管理やタクシーの配車オペレーターなども同じ区分に入っています。航空会社のディスパッチャーだけの需給や給与を示したものではありません。
この仕事の働き口は主に航空会社と関連会社で、募集の時期も各社の採用計画しだいです。統計の倍率が高くても、いつでも空きがあるとは限らない点に注意が必要です。
給与を比べるときは、統計の平均年収より、求人賃金と各社の募集要項を目安にしてください。早朝から深夜まで便があるため交替制の勤務になることが多く、夜勤や早朝の手当がどう付くかで、同じ月給表示でも年収は変わります。
どんな人が、この仕事に向いていますか
天気図や数字を読み、燃料や重量の計算を毎回同じ手順で確かめられる几帳面さが土台になります。計算を一か所間違えると、計画全体を作り直すことになるからです。
一方で、計画は一度作れば終わりではなく、天気や機体の事情で何度も変わります。作った計画にこだわりすぎず、新しい情報が入ったら素早く組み直せる柔軟さも求められます。
機長、整備、旅客案内、管制など、立場の違う相手と短い言葉で正確にやり取りする場面が続きます。自分は飛行機に乗らず、地上から運航全体を支える役割にやりがいを感じられるかを、応募の前に考えておくとよいでしょう。
関連する資格
- 運航管理者技能検定Amazonで本を見る
- 航空無線通信士Amazonで本を見る
PR Amazonのアソシエイトとして、JOBLINKAは適格販売により収入を得ています。
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の仕事の傾向
職業情報データベース(job tag)の職業興味の数値。5点満点。
ディスパッチャー(航空機運航管理者)に近い仕事
職業データの傾向がディスパッチャー(航空機運航管理者)に近い順に並べています。求人が見つからないときは、この範囲まで広げると選択肢が増えます。
パイロットディスパッチャーと飛行計画をすり合わせて操縦する
航空管制官空港や空域で航空機の安全な間隔を管理する
気象予報士天気図を読み、予報を組み立てる知識が共通する
航空整備士機体の整備状況を確かめ、運航の可否に関わる
空港グランドスタッフ遅延や欠航のとき、乗客への案内を受け持つ
鉄道運転計画・運行管理指令所から列車の運行を見守り、乱れを立て直す
よくある質問
大型の旅客機を使う航空運送事業で運航管理を行うには、国土交通省の運航管理者技能検定に合格している必要があります。受検には実務経験などの要件があるため、入社後に補助者として経験を積んでから受けることになります。
航空会社や関連会社が、資格を持たない人を補助者として採用し、社内で育てる募集を出すことがあります。中途で応募するときは、受検までの流れと勤務する拠点を確かめてください。
統計上の求人賃金は月額25.8万円ですが、鉄道の運行管理などを含む広い区分の値です。実際の給与は会社ごとの基本給と交替勤務の手当で決まるため、募集要項で内訳を確かめてください。
天候が崩れた日は複数の便の判断が重なり、交替制で早朝や夜の勤務もあります。一方で、勤務の予定は交替表で決まるため、休みの見通しは立てやすい働き方です。
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の転職を進めるときに読むもの
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の転職でつまずきやすいところは、JobLinkaの「スカウト型転職」にまとめています。求人の探し方、企業からどう見られるか、いまの会社にバレずに進める方法まで、職業ページとあわせて読むと判断がしやすくなります。
自分で探すか、声がかかるのを待つか
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の有効求人倍率は3.25倍です。倍率が低い職種ほど自分から探し続ける方式は消耗が大きく、高い職種ほど条件を出して待つほうが良い条件に当たります。どちらが自分に向いているかは、9つの質問で確かめられます。
ディスパッチャー(航空機運航管理者)の経験と希望を置いておくだけで、合う職場から声が届く転職サービスを準備しています。
求人を探し続けなくても、条件に合う企業から「話しませんか?」が届きます。
名前や勤務先は、あなたが「話したい」と返すまで企業に見えません。
最終更新: