自分の年収は平均より上か下か。5分で確かめる手順

市場価値 公開 2026-09-18 更新 2026-10-13

給与明細と電卓

「平均年収」を調べても、自分の額とどう比べればいいのか分からない。単純に並べても、含まれているものが違うので比較になりません。

ここだけ押さえれば大丈夫です。比べる前に、そろえるものが3つあります。そろえてしまえば5分で終わります。

なぜそのまま比べられないのか

比べたい数字には、次のような違いが混ざっています。

数字残業代賞与通勤手当
国の統計の「賃金」含まない含まない含む
給与明細の支給額含む—含む
源泉徴収票の支払金額含む含む原則含まない
求人票の「月給」会社による含まない会社による

同じ「年収」という言葉でも、中身が4通りあるということです。

給与明細と電卓

もう一つ気をつけたいのが、額面と手取りの違いです。統計も求人票も、税金や社会保険料を引く前の額面で書かれています。振り込まれた額(手取り)と比べると、実際より低く見えてしまうので、比べるときは給与明細の「支給額」の欄を使ってください。

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手順1:所定内給与を出す(2分)

直近の給与明細を1枚出して、支給額から次を引きます。

  • 残業手当(時間外手当)
  • 深夜手当・休日出勤手当
  • 宿日直手当・交替手当(ある場合)

残った額が、統計と比べられる所定内給与です。繁忙期の明細だと残業が多いので、ふつうの月を選んでください。

賃金構造基本統計調査の「賃金」は、6月分の所定内給与額の平均です。所定内給与額は、毎月決まって支給される給与から、時間外・深夜・休日出勤・宿日直・交替の手当を差し引いた額で、税金などを引く前の額です。通勤手当は毎月決まって支給される給与に含まれるので、統計と比べるときは引かずに残します。夜勤や当直がある仕事では、手当の名前が明細ごとに違うことがあるので、どれが時間外や深夜の分にあたるかを確かめてから引いてください。

手順2:統計と比べる(1分)

令和7年の賃金構造基本統計調査では、一般労働者の賃金(月額・男女計)は34万600円、医療・福祉は31万5700円です。

ここで出た差は、次の理由で生まれます。

  • 年齢(統計は全年齢の平均。20代なら下回ることが多いです)
  • 地域(都市部とそれ以外で差があります)
  • 事業所の規模

差の理由が説明できるなら、それは問題のある差ではありません。

年齢の差が気になる場合は、同じ調査の概況にある年齢階級別の賃金と比べると、全体の平均より近い比べ方になります。男女別、学歴別、企業規模別の数字も載っているので、自分に近い区分を一つ選んで並べてください。

職種ごとの数字を見たいときは、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)にも賃金の目安が載っています。ただ、職業の分類が広く、近い仕事をまとめた数字になっていることがあるので、手順3の求人票との比較と合わせて使うと偏りが減ります。

手順3:求人票と比べる(2分)

こちらのほうが判断には役立ちます。

  1. 自分の職種と勤務地で求人を10件開く
  2. 月給の下限を書き写す
  3. 並べて中央値を出す
  4. 手順1の所定内給与と比べる

求人票の月給には固定残業代が含まれていることがあるので、「月給◯万円(固定残業代◯時間分を含む)」の記載がないか確認してください。含まれている場合は、その分を引いてから比べます。

中央値は、10件を金額の低い順に並べ、5番目と6番目の真ん中の額です。平均と違って、極端に高い求人や低い求人が1件あっても大きく動かないので、相場の目安として使いやすくなります。

求人を集めるときは、雇用形態(正社員か契約社員か)と、経験の条件(未経験可か経験者か)をそろえることも大切です。条件が混ざると、中央値が自分の立場とずれてしまいます。

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年収で比べたいときは

転職先と比べるなら、年収で揃えるほうが実態に近くなります。次を足してください。

  • 所定内給与 × 12
  • 賞与の前年実績(見込みではなく実績)
  • 固定的な手当(住宅手当、資格手当など)

賞与は「年◯か月」ではなく、実際に振り込まれた額で計算してください。

前年の年収をまとめて確かめるなら、源泉徴収票の「支払金額」を見るのが早い方法です。ただし、残業代や賞与も含まれた額なので、残業が多かった年は高めに出ます。転職先と比べるときは、残業を除いた額と含めた額の両方を出しておくと、条件の違いが見えやすくなります。

今日やるとしたら

給与明細を1枚出して、残業代や深夜・休日出勤の手当を引いた額をメモしてください。

この1つの数字が、求人票を見るときの基準になります。持っていないと、どの求人が上なのか下なのか判断できません。

よくある質問

年収を比べるとき、賞与は含めますか?
国の統計の賃金には賞与が含まれていないため、統計と比べるときは除いてください。求人票と比べるときは賞与込みの年収で揃えます。
通勤手当は年収に入りますか?
源泉徴収票の支払金額には原則含まれませんが、給与明細の支給額には含まれます。比べるときは除いてください。
平均より低かったらどうすればいいですか?
地域・年齢・事業所の規模で説明がつくことが多いので、まず同じ条件の求人票と比べ直してください。

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