保育士が年度途中で辞めるとき。進め方と、言われがちなこと

資格職の転職 公開 2026-09-17 更新 2026-10-13

園で並ぶ保育士

「年度途中で辞めるのは無責任」と言われた。だから言い出せない。

はじめに、いちばん大事なところを書きます。年度途中の退職は可能です。就業規則の申出期限は守る必要がありますが、「年度末まで働く義務」はありません。

法律と就業規則の関係

期間の定めのない雇用(正職員)の場合、退職の申し出から2週間で契約は終了します(民法627条)。就業規則で「1か月前」「3か月前」と定めている園もあり、まずはそれに従うのが円満です。

ただし、就業規則を根拠に無期限に引き止めることはできません。「年度末まで」は園の都合であって、法的な拘束力のある約束ではありません。

有期契約(パート・契約職員)の場合は扱いが違い、契約期間の途中は「やむを得ない事由」が必要とされます。契約書を確認してください。

カレンダーとノート

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進め方の順番

  1. 契約書と就業規則で申出期限を確認する
  2. 園長(施設長)に、二人で話せる時間をもらう
  3. 退職日を決めて伝える(相談ではなく報告の形)
  4. クラス担任の引き継ぎ範囲を決める
  5. 保護者への伝え方は園の方針に従う

主任や同僚に先に相談すると、本人以外から園長に伝わることがあります。順番は崩さないほうが後が楽です。

退職日を決めるときは、次の点も一緒に見ておくと、話し合いが短く済みます。

  • 有給休暇の残り日数:最終出勤日と退職日を分けて考えます。残日数は給与明細や勤怠システムで確認できることが多いです
  • 行事の日程:運動会や発表会の直前は、担任の交代が子どもにも保護者にも負担になりやすい時期です。避けられるなら、行事の後を最終出勤日にすると話がまとまりやすくなります
  • 月の途中か月末か:社会保険の資格喪失日や最後の給与の計算に関わるため、月末退職と月途中退職のどちらにするか、事務担当に確認しておきます

伝え方

長く説明するほど、反論の余地が増えます。3文で足ります。

お時間をいただきありがとうございます。

◯月末で退職したいと考えております。

引き継ぎは責任を持って行います。

理由を詳しく聞かれたら、園の批判にならない形に言い換えます。体調、家庭の事情、働き方を変えたい、のいずれかで足ります。

面談のあとは、伝えた日と退職希望日を自分の手帳やメモに残しておきます。「聞いていない」「その日付ではなかった」という食い違いを防げます。

その場で「考え直して」と言われたら、即答は避けて「気持ちは変わりませんが、日程の相談には応じます」と返すと、退職そのものと日程の調整を分けて話せます。

言われがちなことと、その扱い

言われることどう考えるか
子どもたちがかわいそう感情に訴える言い方。退職の可否とは別の話
代わりが見つからない採用は園の責任。退職者の責任ではない
年度末まで待って就業規則の期限を超える拘束はできない
有給は使えない退職時の有給消化は、原則として時季変更権が及ばない
退職届を受け取らない内容証明で送付すれば意思表示は成立する

強い引き止めが続く場合は、退職届を書面で出し、控えを残してください。口頭のやり取りだけにしないことが重要です。

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引き継ぎでやること

範囲を決めておくと、際限なく増えません。

  • クラスの個別記録・要録の整理
  • 年間計画の進捗と、未着手の行事
  • 保護者対応で共有すべき事項
  • 備品・鍵・書類の返却

要録は年度をまたぐ書類なので、どこまで書くかを先に決めておくと揉めません。

引き継ぎ相手が決まっていない場合は、誰が読んでも分かる形で書類にまとめておくのが現実的です。子どもごとのアレルギーや配慮事項、保護者からの連絡のクセなど、口頭でしか共有されていない情報ほど抜けやすくなります。

最終出勤日の1〜2週間前には、まとめた書類を園長か主任に一度見てもらい、足りない点を聞いておくと、退職後に問い合わせが来にくくなります。

次を決めてから辞めるかどうか

年度途中の退職は、求人の面では不利ではありません。保育園の欠員募集は、年度途中にも出ます。

ただし、体調を崩している場合は別です。先に休むほうが、結果的に早く戻れます。

転職先を先に決める場合は、入職日を今の園の退職日から逆算して伝えることになります。面接で「いつから働けますか」と聞かれたら、就業規則の申出期限と引き継ぎ期間を足した日付を答えると、無理のない約束になります。

辞めてから探す場合は、離職票が届くまでに時間がかかることがあります。雇用保険の手続きをする予定なら、退職時に離職票の発行をお願いしておきましょう。

今日やるとしたら

契約書を出して、2つ確認してください。

  1. 雇用期間の定めがあるか(正職員か、有期か)
  2. 退職の申出期限

この2つで、いつ言い出せばいいかが決まります。言い出せないのは、期限が分かっていないからということが多いです。

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