待機手当2,000円で月8回は多いのか。訪問看護のオンコールを、当番回数・出動・翌日の勤務から計算して求人を比べる

資格職の転職 公開 2026-10-27

夜、卓上ランプのそばで携帯電話を見る人

訪問看護ステーションの多くは、利用者や家族から夜間・休日に連絡を受けられるよう、看護師が交代で事業所の携帯電話を持つ「オンコール」の当番を組んでいます。求人票には「オンコール手当あり」「月4回程度」と書かれていることが多いものの、それだけでは夜の負担がどれくらいかは見えてきません。

この記事は、求人票と面接で4つの数字を集め、1か月の手当と拘束時間を自分で計算するためのワークシートです。数字の例は計算の仕方を示すためのもので、実際の金額は事業所ごとに違います。

オンコールの負担は、どの数字で決まるのか

負担を左右するのは、次の4つです。

  1. 月の当番回数:平日の夜と土日を、何人で回しているか
  2. 1回の待機手当:電話が鳴らなくても支払われる額
  3. 出動したときの扱い:出動手当の額か、時間外手当として時間で払われるか
  4. 出動の頻度:当番1回あたり、実際に訪問に出る割合

当番回数は、当番に入る看護師の人数でほぼ決まります。土日の当番が朝から翌朝まで24時間続く事業所もあるため、平日の夜と同じ1回として数えるのか、手当が別に決まっているのかも見ておきます。訪問看護ステーションの人員基準は、看護職員が常勤換算で2.5人以上です。毎晩1人が当番に入るとすると、当番が4人なら1人あたり月7〜8回、8人なら月4回前後になります。求人票の「月4回程度」が、人が辞めたあとも続くのかは、当番に入る人数を聞くと見当がつきます。

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ワークシート:2つの求人を並べて計算する

例として、条件の違う2つの事業所を並べます。自分が見ている求人の数字を、空いている欄に書き込んで使ってください。

項目例:A事業所例:B事業所見ている求人
当番に入る人数4人8人
月の当番回数8回4回
待機手当(1回)2,000円3,000円
出動の扱い1回5,000円時間外手当
月の出動回数(実績)3回1回
手当の月合計31,000円12,000円+時間外手当
待機時間の月合計(1回15時間)120時間60時間

A事業所は手当の合計が大きく見えますが、待機時間で割ると1時間あたり約260円です。B事業所は約200円に時間外手当が加わり、待機する夜の数は半分です。手当の総額と、自由に過ごせない夜の数を、別々に比べることが大切です。夜勤手当との違いは夜勤ありの年収を計算する記事も参考になります。

暗い部屋に置かれた固定電話の受話器

「出動は月に何回ありますか」と聞いてもいいのか?

面接で聞いてかまいません。答えをもらいやすいのは、「直近3か月で、当番1回あたりの電話と出動はどれくらいでしたか」のように、期間を区切った聞き方です。

電話だけで済んだ件数と、実際に訪問した件数を分けて聞くと、眠れない夜がどれくらいあるかが分かります。看取りの時期の利用者が多い事業所や、医療的ケアの必要な子どもを担当している事業所では、出動が増えることがあります。利用者の人数と、そのうち夜間の連絡が多い人の割合もあわせて聞いておきます。

当番の夜の過ごし方も確かめたい点です。事業所から何分以内に出られる場所にいる必要があるか、出動は社用車を自宅に持ち帰って使うのか、いったん事業所に寄るのかで、遠出や家族との予定の立てやすさが変わります。

夜に出動した翌日は、どう働くことになる?

医療保険の24時間対応体制加算の届出書には、看護業務の負担を軽くする取組として、夜間対応した翌日の勤務間隔の確保、夜間対応の連続を2回までにすること、夜間対応後の暦日の休日確保などの項目が並んでいます。

ただ、どの取組を選ぶかは事業所によって違います。面接では「夜中に出動した翌日は、朝の訪問をだれかが代わりますか」と、具体的な場面で聞くと答えが返ってきやすくなります。翌朝も通常どおり訪問が入っているなら、計算した待機時間以上に負担が重くなります。出動した時間が時間外労働として記録されるのか、出動手当に含まれるのかも、就業規則や賃金規程で確かめておきます。

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夜の電話を最初に受けるのは、看護師とは限らない?

この加算では、マニュアルを整え、緊急の訪問が必要かを看護師がすぐ判断できる体制をつくることを条件に、看護師以外の職員が電話の一次対応を受け持つことも認められています。

この体制をとっている事業所では、看護師に回ってくるのは判断が必要な連絡に絞られます。「夜間の電話は、最初にだれが受けていますか」と聞くと、事業所の体制が分かります。病棟から移る人は、夜勤なしの求人を探す記事で、職場ごとの違いもあわせて確かめておくと比べやすくなります。

今日やるとしたら

気になっている求人を1つ選び、ワークシートの「見ている求人」の欄を、求人票から埋められるところまで埋めてください。空いた欄が、そのまま面接で聞く質問になります。

よくある質問

訪問看護のオンコールは、月に何回くらいが一般的ですか?
当番に入る看護師の人数で大きく変わるため、一律の目安はありません。毎晩1人が当番に入る場合、4人で回すと1人あたり月7〜8回、8人なら月4回前後になります。求人票の回数とあわせて、当番に入る人数を確かめると見当がつきます。
面接でオンコールの出動回数を聞くと、印象が悪くなりませんか?
働き方を具体的に確かめる質問なので、聞いてかまいません。「直近3か月で、当番1回あたりの電話と出動はどれくらいでしたか」のように期間を区切ると、事業所も答えやすくなります。
オンコールなしで働ける訪問看護ステーションはありますか?
オンコールに入らない働き方を認めている事業所や、非常勤で日中の訪問だけを担当する募集もあります。ただし手当がなくなる分、月給が下がることがあるため、求人票の給与欄とあわせて確かめてください。

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