副業の経験は、転職でどこまで見てもらえる? 職務経歴書に書くかどうかを分ける5つの確認ポイント

市場価値 公開 2026-10-17

ノートとペン、カップが置かれた夜の机

総務省の就業構造基本調査によると、2022年に本業のほかに副業を持っていた人は305万人で、5年前より60万人増えました。これから副業を始めたい、増やしたいと考えている人も493万人います。副業をしながら転職を考える人も、それだけ増えていると考えられます。

副業の経験は、書けば必ず評価されるものでも、書いたせいで不利になるものでもありません。分かれ目になるのは、応募先の仕事とのつながり、成果の示し方、今の会社のルールとの関係などです。この記事では、職務経歴書に書く前に確かめたい5つの点を順に並べます。

副業を書くと、評価は上がる? 下がる?

採用担当者が職務経歴書で見ているのは、応募先の仕事で何ができそうかです。副業も、その材料になるかどうかで扱いが変わります。

たとえば、営業職の人が週末にWebサイトの制作を請け負っていて、Webマーケティングの求人に応募するなら、副業の経験は本業より応募先に近い材料になることがあります。一方、営業職から営業職への転職で、副業がフードデリバリーの配達だった場合は、書いても選考の判断材料にはなりにくいでしょう。

気にされやすいのは、副業そのものより入社後の働き方です。本業に支障が出ないか、時間の使い方を自分で管理できる人か、という点は、書類でも面接でも見られることがあります。

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確認1・2:応募先とつながるか、成果を見せられるか

1つ目は、副業で使ったスキルが、応募先の求人票の「必須」「歓迎」の欄に出てくるかです。求人票の言葉と副業の作業を1つずつ結べるなら、書く価値があります。

2つ目は、成果を数字か成果物で示せるかです。「ライターとして活動」だけでは、どの程度の仕事なのか伝わりません。「2024年4月〜現在、業務委託で月4〜6本、累計80本」「制作したサイト12件、うち見せられるもの5件」のように、期間・量・見せられる物をそろえて書きます。成果物を見せる場合は、取引先との契約で公開してよい範囲かを先に確かめてください。

件数が少なくても、同じ取引先から2年続けて仕事を受けているなら、それ自体が仕事ぶりの裏付けになります。

副業の形で、書き方と聞かれやすいことは変わる

副業の形職務経歴書での書き方の例面接で聞かれやすいこと
業務委託・フリーランス本業と分けて「副業(業務委託)」の見出しを立て、期間・内容・件数を書く入社後も続けるか、取引先の業種
雇用(アルバイト・パート)職歴とは別の欄に、勤務先の業種・期間・週の勤務時間を書く週何時間働いているか、本業との時間の調整
自分の事業・ネット販売扱った商品、売上の規模、集客の工夫など、応募先に近い部分を書く事業を続けるのか、たたむのか
単発の作業(配達・データ入力など)応募先の仕事に関係がなければ、書かなくてもよい聞かれたら事実を答える程度

どの形でも、本業の職歴と混ぜて書かないようにします。どこまでが本業の成果で、どこからが副業の成果かが、読み手に分かるようにするためです。職務経歴書全体の見直しはその職務経歴書、採用担当者には何が伝わっていないかにまとめています。

木の机に置かれたノートパソコンと赤いマグカップ

確認3:今の会社のルールに合っていない副業は、書いてもいい?

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、副業を原則として認める方向を示しています。そのうえで、本業の労務提供に支障がある場合、業務上の秘密が漏れるおそれがある場合、競業で会社の利益を害する場合、会社の名誉や信用を損なう場合には、会社が制限できるとしています。就業規則で届出制をとっている会社もあります。

届出が必要なのに出していない副業を書類に書くと、面接で「今の会社には伝えていますか」と聞かれたときに答えにくくなります。採用担当者は、入社後に自社のルールを守ってくれる人かを、今の会社での振る舞いから推し量ることがあります。書く前に就業規則の副業の項目を読み、届出が要るかどうかを確かめておきます。

同業他社の仕事を副業で受けている場合は、守秘義務の扱いにも注意が必要です。取引先名を書けないときは「IT企業(従業員約50名)」のように、業種と規模で表します。

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確認4・5:入社後も続けたいとき、いつ、何を伝える?

4つ目は、入社後も副業を続けるかどうかです。続けたいなら、応募先が副業を認めているかを選考の早い段階で確かめます。ガイドラインは、副業を認めているか、認める場合の条件は何かを、企業がホームページなどで公表することが望ましいとしています。まず採用ページや求人票に書かれていないかを見て、なければ面接の逆質問や、内定後の条件確認のときに聞きます。逆質問の考え方は面接の最後の「何か質問はありますか」にまとめています。

5つ目は、副業が雇用か業務委託かです。アルバイトのように雇われて働く副業は、労働基準法の労働時間が本業と通算されます。業務委託やフリーランスとして受けている仕事は、通算の対象になりません。雇用の副業を続けるなら、入社後に勤務先や所定労働時間を届け出るよう求められることがあります。

伝えるときは、事実と希望を分けて短く話します。たとえば「現在、週末に業務委託でWebサイトの制作を月2件ほど受けています。御社の規程で認められる範囲で続けたいと考えています」のように伝えます。

今日やるとしたら

いま続けている副業を1つ選び、応募したい求人票の「必須」「歓迎」の欄と見比べて、つながる言葉に印をつけてください。印が1つもなければ、その副業は職務経歴書に書かなくても困りません。

よくある質問

副業のことを書かずに転職活動をしてもいいですか?
職務経歴書に書くかどうかは、応募者が決められます。ただ、入社後も続ける場合は、応募先の規程で届出が必要になることがあります。内定後の条件確認までには伝えておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。
副業の収入は、現在の年収に含めて伝えてもいいですか?
本業の給与と副業の収入は、分けて伝えるのが無難です。応募先は本業の給与をもとに提示額を考えることがあるため、合算した金額だけを伝えると話がかみ合わなくなることがあります。
業務委託の副業も、労働時間に数えられますか?
厚生労働省のガイドラインでは、労働時間が本業と通算されるのは雇われて働く場合で、業務委託やフリーランスとして受けている仕事は通算の対象外とされています。ただし、働きすぎにならないよう配慮することが望ましいとされています。

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