退職金500万円なら、所得税は約2.5万円。勤続年数から退職所得控除を出す計算シート

退職とお金の手続き 公開 2026-10-03

白い台に置かれた電卓と色鉛筆

退職金が500万円、勤続10年なら、差し引かれる所得税(復興特別所得税を含む)は約2万5,525円です。思ったより少ないと感じる人が多いのは、退職金には大きな控除があり、さらに残りの半分にしか税金がかからないからです。

この記事は、自分の数字を入れて計算できるように作ってあります。手元に、勤続年数と退職金の見込み額を用意してください。ここで計算するのは所得税だけです。

退職金の税金は、どんな順番で計算する?

一般的な退職金なら、順番は次の3つです。

  1. 勤続年数から退職所得控除を出す
  2. (退職金 − 退職所得控除)× 1/2 で、税金がかかる部分を出す
  3. 税率をかけ、復興特別所得税(所得税の2.1%)を足す

勤続年数に1年未満の端数があれば、1年に切り上げます。10年2か月なら11年です。

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退職所得控除を、勤続年数から出す

勤続年数退職所得控除例
20年以下40万円 × 年数(80万円に満たなければ80万円)10年 → 400万円
20年超800万円 + 70万円 ×(年数 − 20年)25年 → 1,150万円

障害者になったことが直接の原因で退職した場合は、ここに100万円を足します。

計算シート:3つの例で手を動かす

例A例B例C自分
勤続年数3年2か月→4年10年25年〇年
退職金100万円500万円1,500万円〇円
退職所得控除160万円400万円1,150万円〇円
税金がかかる部分0円50万円175万円〇円
所得税(5%)0円2万5,000円8万7,500円〇円
復興特別所得税を含む0円約2万5,525円約8万9,337円〇円

税金がかかる部分が195万円以下なら税率は5%です。それを超えると税率が上がるので、国税庁の税率表で確かめてください。

白い背景の貯金箱

「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと、どうなる?

会社から渡されるこの申告書を出すと、会社が上の計算で税金を差し引き、原則として手続きは終わります。

出さないと、退職金の額に20.42%をかけた額が差し引かれます。例Bなら、2万5,525円ではなく102万1,000円です。多く引かれた分は確定申告で戻せますが、手間が一つ増えます。退職時に受け取る書類は退職のとき、会社から受け取る書類と返すものは?で一覧にしています。

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勤続5年以下・役員のときは、何が違う?

勤続5年以下の場合(短期退職手当等)、控除を引いた額のうち300万円を超える部分には1/2がかかりません。たとえば勤続4年で退職金700万円なら、控除160万円を引いた540万円のうち、300万円の部分は半分の150万円、超えた240万円はそのまま足して、390万円が税金のかかる部分になります。

役員としての勤続が5年以下の役員の場合は、1/2そのものがかかりません。当てはまりそうなら、早めに会社の担当者に確かめておくと安心です。

今日やるとしたら

入社日を確かめ、勤続年数を端数を切り上げた年数で出し、退職所得控除を一つ計算してください。

控除額が分かれば、退職金の見込み額と比べるだけで、税金がかかるかどうかの見当がつきます。住民税の払い方は退職したあとの住民税は、いつ、いくら払うのかを参考にしてください。

よくある質問

退職金の勤続年数に端数があるときは、どう数えますか?
1年未満の端数は1年に切り上げます。国税庁の例では、勤続10年2か月は11年として計算します。
「退職所得の受給に関する申告書」を出し忘れたら、どうなりますか?
退職金の額に20.42%をかけた所得税・復興特別所得税が源泉徴収されます。多く引かれた分は、確定申告をすれば精算できます。
退職金に住民税もかかりますか?
住民税もかかり、ほかの所得とは分けて計算され、退職金から差し引かれるのが一般的です。金額は支払いを受けたときの明細で確かめてください。この記事の計算は所得税のみです。

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