知的財産サーチャーのイラスト

しごと大全 / 事務の仕事

知的財産サーチャーの仕事内容と年収|特許を「探して読み解く」専門職

別名:サーチャー(特許調査)、知財サーチャー、特許調査従業者

知的財産サーチャーは、企業の知財部門や特許調査会社で、すでにある特許・商標・技術文献などを探し出し、その内容を分析する仕事です。知財サーチャーや特許調査従業者とも呼ばれます。研究者が自分で簡単な調査をこなすようになった今、サーチャーにはより難しい調査と、結果が事業に与える影響の評価が求められています。平均年収583.3万円、有効求人倍率0.39倍は、ほかの専門職も含む広い区分の値です。

  • 平均年収583.3万円統計は職業分類に対応した広い区分の値です
  • 有効求人倍率0.39倍
  • 求人賃金(月額)28.8万円令和7年度
  • 平均年齢41.7歳
  • 就業者数30.9万人令和2年国勢調査
  • 月間労働時間158時間

知的財産サーチャーは、何を、何のために調べていますか

知財の仕事は大きく、特許や商標を取る「出願・権利化」、他社とのライセンスや争いに対応する「渉外」、そしてその両方の前提になる「調査」に分かれます。サーチャーが主に受け持つのは、この調査の部分です。

調べる目的はさまざまです。出願しようとしている発明と似たものが先にないかを確かめる調査、新製品が他社の権利に触れていないかを確かめる調査、特定の技術分野で競合がどこに力を入れているかを見る動向調査などがあります。対象は特許や商標に限らず、論文や業界のビジネス情報にも広がります。

特許庁から先行技術の調査を請け負う登録調査機関で、審査のための調査を行う人もこの職業に含まれます。社内ではデータベースや検索ツールの整備、研究者への調査方法の手ほどきを任されることもあります。

研究者が自分で検索できる時代に、専門のサーチャーは何を担いますか

2000年頃から特許検索のツールが普及し、研究者や技術者が自分で先行調査を行うことは珍しくなくなりました。その結果、サーチャーのもとに来る依頼は、研究者だけでは手に負えない難度の高いものに寄っています。

たとえば、言い回しの違う特許を漏れなく拾うための検索式づくり、海外の特許や外国語の技術文献まで含めた調査、権利の範囲がどこまで及ぶかの読み込みなどです。グローバル化に伴い、海外特許を扱う機会は増えています。

もう一つ求められているのが、調べた結果を事業の判断に結びつけることです。見つかった特許が自社の計画にどう影響するのか、回避できるのか、ライセンスが必要になりそうか。そうした評価まで示せるかどうかで、サーチャーとしての価値が変わってきます。

広告

企業の知財部と特許調査会社では、入り方が違います

必要な学歴や資格は決まっていませんが、大半は大卒以上です。特許を担当する人は理系、商標を担当する人は文系の出身が多い傾向があります。

企業の知財部門では、研究開発などほかの部署から異動してサーチャーになる例が多く、新卒や中途でサーチャーとして採用される枠は多くありません。一方、特許調査会社は中途採用が中心で、企業の研究開発部門や知財部門で調査を担っていた人が移ってくることが多いとされています。

社外から目指す場合、技術系の実務経験に加えて、特許データベースを使った調査の経験を少しずつ積んでおくと話がしやすくなります。登録調査機関で審査用の調査に携わるには、工業所有権情報・研修館(INPIT)が行う調査業務実施者育成研修の修了が法律で求められています。

調査・知財・技術・対話の4つのスキルが問われます

job tag では、この仕事に必要な力を4つに整理しています。データベースと検索ツールを使いこなして検索式を組む調査スキル、知財法の知識をもとに結果を判定する知財スキル、調べる技術や事業を理解する技術・事業スキル、依頼者の目的を正しく聞き取るコミュニケーションスキルです。

なかでも見落とされやすいのが4つ目です。依頼者が本当に知りたいことを取り違えると、どれだけ丁寧に調べても役に立ちません。最初の聞き取りで調査の範囲と目的をすり合わせる力が、成果を左右します。

入職後は社内のOJTと外部研修で力を伸ばしていくのが一般的です。勤務は日勤の月給制が多く、フレックスタイム制の企業もあり、土日休みの職場が中心です。平均年収583.3万円と求人賃金28.8万円は広い区分の値なので、条件は勤務先ごとに確かめてください。

関連する資格

  • 知的財産管理技能士

知的財産サーチャーの仕事の傾向

  • 研究的3.75
  • 現実的3.21
  • 慣習的3.21
  • 社会的3.04
  • 企業的2.92
  • 芸術的2.17

職業情報データベース(job tag)の職業興味の数値。5点満点。

知的財産サーチャーに近い仕事

職業データの傾向が知的財産サーチャーに近い順に並べています。求人が見つからないときは、この範囲まで広げると選択肢が増えます。

よくある質問

知的財産サーチャーに資格は必要ですか

必須の資格はありません。ただし、特許庁の審査のための調査を行う登録調査機関で働く場合は、INPITの調査業務実施者育成研修の修了が必要です。知財の知識を示す資格として知的財産管理技能士を取る人もいます。

知的財産サーチャーに未経験からなれますか

企業では研究開発などからの社内異動が多く、サーチャーとしての中途採用は多くありません。特許調査会社は中途採用が中心ですが、企業で調査を担当していた人が多く採用されています。技術系の実務経験と特許データベースの利用経験があると入りやすくなります。

知的財産サーチャーの年収はどのくらいですか

統計上の平均年収は583.3万円ですが、ほかの専門職を含む広い区分の値です。企業の知財部門か特許調査会社かで給与体系が異なるため、個々の求人で確かめる必要があります。

知的財産サーチャーに将来性はありますか

研究者が自分で簡単な調査を行うようになり、単純な検索の仕事は減っています。一方で、海外特許を含む複雑な調査や、結果を事業の判断に結びつける分析は専門家に任される傾向があり、そうした力を持つ人の役割は残ると考えられます。

知的財産サーチャーを考えている方によく読まれています

知的財産サーチャーの転職を進めるときに読むもの

知的財産サーチャーの転職でつまずきやすいところは、JobLinkaの「市場価値」にまとめています。求人の探し方、企業からどう見られるか、いまの会社にバレずに進める方法まで、職業ページとあわせて読むと判断がしやすくなります。

自分で探すか、声がかかるのを待つか

知的財産サーチャーの有効求人倍率は0.39倍です。倍率が低い職種ほど自分から探し続ける方式は消耗が大きく、高い職種ほど条件を出して待つほうが良い条件に当たります。どちらが自分に向いているかは、9つの質問で確かめられます。

JobLinkaは、探さずに待つ転職サービスです。いま先行登録を受け付けています。

公開時は、登録が早い方から順にご案内します。
早く登録するほど、先に企業からの声を受け取れます。

LINEで先行登録する 登録は無料です。広告やセールスは一切送りません。ブロックすればいつでも解除できます。

最終更新: