技師長への最初の一言から、当直表の相談まで。臨床検査技師・診療放射線技師が退職を伝えるときの文例7つ
検査室の朝の打ち合わせが終わり、技師長の手が少し空いた時間。退職の話は、たいていこういう短い時間に「少しお時間をいただけますか」と声をかけるところから始まります。
この記事は、その一言目から、ほかの部署へ伝えるまでを場面ごとの文例7つにしたものです。〇〇の部分を自分の事情に置き換えて使ってください。いつ伝えるか、何を引き継ぐかは退職日から逆算する、臨床検査技師・診療放射線技師の引き継ぎにまとめています。
面談の時間をもらうときは、用件を半分だけ伝える
立ち話や、ほかの技師がいる場所で切り出すと、話がすぐ広まりがちです。まずは時間だけをもらいます。
文例1 技師長、今後の勤務のことでご相談があります。今週どこかで15分ほどお時間をいただけますか。
「辞めます」とは言わず、「今後の勤務のこと」と半分だけ伝えておくと、相手も時間を取る心づもりができます。院内チャットやメールで頼む場合も、本文はこの程度にとどめ、退職の話は顔を合わせてからにします。
技師長より先に、仲のよい同僚や主任に話すのは控えたほうが無難です。人づてに伝わると、それだけで話がこじれることがあります。
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最初の一言では、何を言えばいい?
最初に伝えるのは、辞める意思と、希望する退職日の2つです。「辞めようか迷っている」と相談の形にすると、引き止めの話し合いが長くなりやすくなります。
文例2 〇月末で退職させていただきたいと考えています。就業規則を確認して、今日お伝えしました。
理由は、短く、前向きな言い方で足ります。
文例3(やりたいことがある場合) 〇〇の検査(または〇〇の撮影)にもっと関わりたく、その経験が積める職場に移ることにしました。
文例3'(家庭の事情の場合) 家庭の事情で、夜間の当直が難しくなりました。この先も続けられる働き方を考えて決めました。
人間関係や給与への不満は、事実であっても、ここで詳しく話す必要はありません。話すほど「そこを直すから残って」という流れになりやすいためです。
当直・オンコールの話は、聞かれる前に自分から出す
検査室や放射線部門で退職を伝えると、技師長がまず考えるのは当直表とオンコールの穴です。こちらから先に案を出すと、話が前に進みます。
文例4 〇月の当直は、組まれている分は担当します。〇月分からは外していただけると助かります。オンコールの〇〇(緊急のCTやMRIなど)は、引き継ぐ方が決まれば、一緒に入って手順をお伝えします。
担当している装置や検査、精度管理、委員会の仕事を書き出したメモを持っていくと、面談が具体的な相談に変わります。
法律の上では、期間の定めのない雇用なら、退職の申し入れから2週間で雇用が終わるとされています(民法627条1項)。ただ、就業規則に「1か月前まで」などの定めがある職場もあり、当直表も先まで組まれています。規則を確かめたうえで、できるだけ早めに伝えるほうが揉めにくくなります。
引き止められたら、どう返す?
引き止めの言葉は、だいたい決まっています。返し方を先に用意しておくと、その場で慌てずにすみます。
| 言われがちなこと | 返し方 |
|---|---|
| 人が足りないから、もう少し待てないか | 文例5 |
| 当直を減らすから残ってほしい | 文例6 |
| 認定資格を取らせたばかりなのに | お礼を伝え、決めたことは変えない |
| 次が決まってから考え直したら | 退職日はもう決めていると繰り返す |
文例5 ご迷惑をおかけするのは承知しています。そのぶん、〇月末までに〇〇と〇〇の手順書をまとめて、引き継ぎを終えるようにします。
文例6 条件まで考えていただき、ありがとうございます。ただ、今回は働き方そのものを変えたいと考えて決めたので、気持ちは変わりません。
資格取得の費用を病院が負担していた場合は、返還の取り決めがないか、就業規則や当時の書類を確かめておきます。

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「次はどこへ?」と聞かれたら。ほかの部署には、いつ伝える?
文例7 〇〇県内の病院(検査センター)です。名前は、入職して落ち着いてからお伝えさせてください。
転職先を言う義務はありません。同じ地域の医療機関どうしは、人の行き来や取引でつながっていることがあり、名前は落ち着いてから伝えても失礼にはあたりません。
医師や看護部、ほかの部署へいつ伝えるかは、技師長に決めてもらうのが無難です。自分から先に話すと、部門としてのお知らせの順番が崩れることがあります。面談の最後に「皆さんへは、いつ、どなたからお伝えするのがよいでしょうか」と一言確かめておきます。
今日やるとしたら
就業規則の「退職」の項を開き、何か月前までに申し出ることになっているかを確かめてください。
その日付から逆に数えると、文例1を技師長に伝える日が決まります。
よくある質問
- 退職は、技師長より先に部長や医師に伝えてもいいですか?
- 一般には、直属の上司である技師長に最初に伝えます。人づてに伝わると話がこじれやすいためです。職場で手順が決まっている場合は、そのルールに従ってください。
- 当直表がすでに組まれている月に辞めてもいいですか?
- 組まれている分はできる範囲で担当すると伝えると、話がまとまりやすくなります。期間の定めのない雇用なら、法律上は申し入れから2週間で終わるとされていますが(民法627条1項)、就業規則の定めも確かめてから日程を決めてください。
- 認定資格の費用を病院に出してもらいました。辞めると返さなければいけませんか?
- 取り決めの有無と内容によって変わるため、ここでは断定できません。まず就業規則や当時の書類を確かめ、分からない場合は人事や、労働局の総合労働相談コーナーに相談してください。
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