しごと大全 / 事務の仕事
医療事務の仕事内容と年収|資格は本当に必要か
別名:医療請求事務員、病院受付、病棟クラーク
医療事務は、病院やクリニックで受付・会計・レセプト(診療報酬明細書)の作成を担当する仕事です。未経験から入りやすい一方で、求人賃金は月額20.7万円と事務職のなかでも低めです。資格スクールの広告が多い職種なので、何が必要で何が不要かを先に切り分けます。
- 平均年収528.7万円統計区分が広く、実態より高く出ます
- 有効求人倍率1.32倍
- 求人賃金(月額)20.7万円令和7年度
- 平均年齢44歳
- 就業者数373.8万人令和2年国勢調査
- 月間労働時間155時間
医療事務はどんな仕事ですか
業務は3つに分かれます。受付は、保険証の確認、カルテの準備、患者の案内。会計は、診療内容から自己負担額を計算して精算する業務。レセプト業務は、保険者に請求するための診療報酬明細書を作成し、月初に審査支払機関へ提出する業務です。
このうち専門性が高いのがレセプトです。診療報酬点数表にもとづいて算定し、査定や返戻があれば原因を調べて再請求します。2年に一度の診療報酬改定のたびに、算定ルールを覚え直す必要があります。
働く場所は、大きな病院とクリニックで性格が違います。病院は分業が進み、受付、会計、医事課、病棟クラークと役割が分かれます。クリニックは1人が全部を担当し、診療の補助に近い業務が入ることもあります。
平均年収528.7万円を信じてはいけない理由
528.7万円は賃金構造基本統計調査の数字ですが、この職業だけの統計ではありません。job tag自身が、統計データは職業分類に対応した区分の値であり、必ずしもその職業のみを表すものではないと明記しています。就業者数が373.8万人と極端に多いのは、事務従事者の広い区分が含まれているためです。
実態に近いのは、ハローワークの求人賃金(月額)20.7万円です。これは一般事務の21.6万円より低く、事務職のなかでも低い水準にあります。
医療事務が「安い」と言われるのは、この求人賃金とスクール広告が描く像との落差が理由です。応募前に、月額とパート時給の相場を地域のハローワーク求人で確認してください。
医療事務の資格は必要ですか
必須の資格はありません。医療事務は業務独占資格ではなく、無資格・未経験で採用される求人が多数あります。ここは正確に理解しておく必要があります。
民間資格は複数の団体が実施していますが、そのなかで求人票に名前が挙がることが比較的多いのは、診療報酬請求事務能力認定試験です。合格率が低く、レセプトの実務力を測る内容になっているため、他の民間資格とは評価が分かれます。
高額な講座を先に契約する前に、まず無資格可の求人に応募してみることを勧めます。実務に入ってから、必要だと感じた段階で認定試験を受けるほうが、費用対効果は高くなります。
未経験から転職できますか
できます。有効求人倍率は1.32倍で、一般事務の0.29倍と比べると求人は出ている職種です。未経験可の求人も多く出ています。
入りやすい入口は、クリニックの受付、健診センター、調剤薬局事務です。とくに調剤薬局事務は覚える範囲が狭く、医療事務の入口として機能します。
採用側が見ているのは、正確さと患者対応です。医療知識は入職後に覚える前提のことが多く、接客経験や事務経験のほうが評価されます。
医療事務の働き方にはどんな選択肢がありますか
正社員のほか、パート、派遣、医療事務専門の受託会社からの派遣という形があります。受託会社に所属すると、複数の医療機関を経験でき、転勤の可能性もあります。
勤務時間は医療機関の診療時間に連動します。午前と午後に分かれる二部制、土曜午前の勤務、月初のレセプト期間の残業が特徴です。月初1週間だけ忙しい、という繁閑の差があります。
経験を積んだあとの進み先は、医事課の主任、レセプト点検の専門職、医療事務の受託会社の管理職、医療機関の総務・経理などです。診療報酬の知識は他業界では使いにくいため、医療の中で積み上げる前提で考えるほうが現実的です。
関連する資格
- 診療報酬請求事務能力認定試験
- 医科医療事務管理士
- 調剤報酬請求事務専門士
- MOS Excel
医療事務の仕事の傾向
職業情報データベース(job tag)の職業興味の数値。5点満点。
医療事務に近い仕事
職業データの傾向が医療事務に近い順に並べています。求人が見つからないときは、この範囲まで広げると選択肢が増えます。
- 調剤薬局事務薬局のレセプト業務。覚える範囲が狭い
- 介護事務介護報酬の請求。仕組みが近い
- 銀行等窓口事務窓口対応と正確な処理が共通
- 受付事務来客対応が中心。業界を問わない
- コールセンターオペレーター電話応対中心。シフトの自由度が高い
- 一般事務分野を特化しない定型事務
よくある質問
必須ではありません。無資格・未経験可の求人が多数あります。取るとすれば診療報酬請求事務能力認定試験が求人票に挙がりやすい資格です。高額な講座を先に契約するより、まず無資格可の求人に応募するほうが費用対効果は高くなります。
ハローワークの求人賃金は月額20.7万円で、一般事務の21.6万円より低い水準です。統計上の平均年収528.7万円は広い職業区分の値で、医療事務だけの数字ではありません。この差が「安い」と感じる原因です。
なれます。有効求人倍率1.32倍と求人は出ており、未経験可の募集も多くあります。クリニックの受付、健診センター、調剤薬局事務が入りやすい入口です。
診療内容を診療報酬点数表にもとづいて算定し、保険者に請求するための明細書を作る業務です。月初に審査支払機関へ提出し、査定や返戻があれば原因を調べて再請求します。2年に一度の診療報酬改定ごとにルールが変わります。
医療事務を考えている方によく読まれています
医療事務の転職を進めるときに読むもの
医療事務の転職でつまずきやすいところは、JobLinkaの「市場価値」にまとめています。求人の探し方、企業からどう見られるか、いまの会社にバレずに進める方法まで、職業ページとあわせて読むと判断がしやすくなります。
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最終更新:2026-09-18