資格を取れば市場価値は上がるのか。業務独占・名称独占・設置義務・民間資格の4つで比べる
「資格を取れば転職に有利になる」とよく言われます。ただ、同じ資格でも、求人の条件に直結するものと、あってもなくても採否があまり変わらないものがあります。
違いを生むのは、その資格が法律でどう扱われているかです。この記事では資格を4つの種類に分けて、求人での扱われ方を比べます。いま考えている資格がどれに当たるかを当てはめながら読んでください。
資格は4つの種類に分けられる
| 種類 | どういう資格か | 例 | 求人での扱われ方 |
|---|---|---|---|
| 業務独占 | 資格がないと、その仕事をしてはいけない | 看護師、薬剤師 | 応募の必須条件になる |
| 設置義務 | 事業所に一定の人数を置くよう決められている | 宅地建物取引士 | 必須や手当の対象になりやすい |
| 名称独占 | 資格がないと、その名前を名乗れない | 社会福祉士、介護福祉士 | 必須の求人と歓迎の求人がある |
| 民間資格 | 団体や企業が認定している | 各種の検定、ベンダー資格 | 歓迎の条件として書かれることが多い |
看護師の仕事は保健師助産師看護師法で資格のない人がしてはいけないと定められ、社会福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法で、資格のない人がその名称を使うことが禁じられています。宅地建物取引業では、事務所ごとに一定の割合で専任の宅地建物取引士を置くことが法律で決められています。
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業務独占・設置義務の資格は、なぜ強いのか?
仕事そのものや事業所の運営に、資格を持つ人が欠かせないからです。人が辞めれば補充しなければならないので、求人が途切れにくく、年齢や経歴よりも資格の有無が先に見られる傾向があります。
一方で、取るまでに養成校や実務経験が必要なものが多く、時間と費用がかかります。
名称独占・民間資格は、意味がないのか?
意味がないわけではありません。ただ、資格だけで評価が決まるというより、経験と組み合わせて見られることが多い種類です。たとえば「介護の経験3年と介護福祉士」「経理の実務と簿記」のように、実務の裏付けがあると評価につながりやすくなります。

取る前に、求人10件で確かめる
資格の効き方は、職種や地域によっても変わります。取る前に、次の手順で確かめてみてください。
- 応募したい職種の求人を10件集める
- 「必須」の欄にその資格が書かれている件数を数える
- 「歓迎」「手当」の欄に書かれている件数も数える
必須が多ければ入り口になる資格、歓迎や手当が多ければ上乗せになる資格です。どちらにも出てこないなら、別の経験を積むほうが近道かもしれません。自分の年収の位置を確かめる手順は自分の年収は平均より上か下かにまとめています。
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費用の負担を軽くする方法
雇用保険に一定期間加入していた人は、指定された講座なら教育訓練給付金の対象になる場合があります。詳しくは教育訓練給付金で受講料はどれくらい戻るのかを参考にしてください。
今日やるとしたら
気になっている資格を1つ書き出し、表の4つの種類のどれに当たるかを印をつけてください。
種類が分かると、取ったあとに求人でどう扱われるかの見当がつきます。
よくある質問
- 資格を取れば、未経験の仕事にも転職できますか?
- 業務独占資格のように、資格がないとできない仕事では、資格が応募の入り口になります。ただ、資格があっても経験を求める求人は多いので、未経験者を受け入れている求人がどのくらいあるかを先に調べてから取ることをおすすめします。
- 民間資格は、転職では意味がないのですか?
- 意味がないわけではありません。仕事で使う知識を持っている目安になり、「歓迎」の欄に書かれていることもあります。ただ、資格だけで採否が決まることは少ないので、実務でどう使ったかを話せると評価につながりやすくなります。
- 資格の勉強にかかる費用を抑える方法はありますか?
- 雇用保険に一定期間加入していた人は、厚生労働大臣が指定した講座なら教育訓練給付金の対象になる場合があります。受講前の手続きが必要なものもあるので、申し込む前にハローワークで確かめてください。
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